この世は平等ではない
October 16th, 2009・・・ ところが、杉子さんはそのたくさんの石の内から三つだけとって、之は少し綺麗ね、がだあとはくだらない石じゃないの、こんな石何処にだっておっこっているわと言うのだ。いつか君が拾ってきてくれた石なぞも、こんな下らない石を、なぜ大事そうにとっておくのと言って、捨てておしまいなさいと、そう言うのだ。そう言われてみると、僕もそんな気がしてくるのだ。僕はどれでも自然の子であり、どれも平等に日光を受け、どれも平等に雨に潤されて存在しているもので、人間の智慧で、価値を決めるのは悪いような気がしていたのだ。又見ようによればどれも面白く思えるのだった。だがそれが反って不自然である。石にもやはり、人間と同じように美しいものと美しくないものがある。これは現実としてやむをえないことだという当たり前のことが、分かったような気がするのだ。それで僕は思い切って、石を十だけ残して、あとは庭に捨ててしまったのだよ。この世に不公平な事があるのは嫌なことだ。だが、百姓は雑草を作るわけにはゆかない。五穀や野菜を作る為には雑草を抜き取らなければゆかない。害虫も退治しなければならない。
「真理先生」 武者小路実篤著
この世は平等ではない。
平等であると良いとは思うけど平等ではない。
昔は会社で自己実現を、などと考えたりもしたけれど、会社は利害関係が色濃く、自己実現の場としてはあまり適切ではない。 適切な職場もあるかもしれないけど、よほど恵まれた人を除き、適切ではない、と、そう考えていたほうが良い。
昔から声の大きいもの、顔の大きいものが得をする。平等ではなく、一部の人が得をする。えてしてそういうものである、と昔の文豪も書いている。